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古都飛鳥保存財団とは ABOUT US

財団紹介 Introduction

設立趣意書
飛鳥は、日本国民の心の故郷ともいうべき地域であります。
そこでは、推古天皇から天武天皇に至る約一世紀の間、都はおおむねこの地に営まれ、大化の改新を経てわが国古代国家の基礎がようやく固まるとともに、仏教その他の大陸文化が伝来し、古代文化が開花する飛鳥時代の舞台となったのであります。したがって、そこには数多くの宮跡、社寺跡、古墳などの遺跡が境を接して存在し、日本古代史の展開を如実に物語るばかりでなく、今日なお残る自然的景観は、かつて万葉記紀に歌われた歴史的風土そのものを伝え、われわれに日本古代への回想をかきたてずにはおかないのであります。
しかし、この地方にも最近にいたり各種開発事業の波が急速に及び、周辺の静寂なたたずまいを日に日に破壊しつつあるのであります。今にして放置するならば、これが早晩、飛鳥の地域をも侵し、かけがえのない貴重な民族的・歴史的遺産が急速に失われてゆくことは必至でありましょう。
わたくしどもはこの状況をかえりみ、飛鳥地方の保存を国家的・国民的課題とするよう、政府はもとより広く国民各層に訴えてまいりました。
幸い政府におかれてもその意義を深く認識され、昭和45年12月閣議決定をもって飛鳥保存対策を決定し、その内容は保存のための法的措置とともに、周辺の環境整備、地域住民の生活向上を、総合的な計画の下に一本化して行おうとするもので、わたくしどもといたしましても、ここに飛鳥保存事業が力強くその一歩を踏み出したものとして歓迎している次第であります。
しかし、飛鳥を保存するにあたって、政府の施策が重要であることは申すまでもありませんが、それのみでは必ずしも十分とは申せないのであります。むしろその多くの分野は、民間においてこそ効果的に実施しうるものがあろうと思うのであります。そして政府におかれても、この点における民間の協力を強く要請された次第であります。
ここにおいて、わたくしどもは政府及び地方関係機関とも密接に連絡をとり、その協力を仰ぎつつ、国民的立場から飛鳥保存の課題を果すべく有志一同相諮り財団法人の設立を発起した次第であります。
(昭和46年4月)

財団概要 Overview

公益財団法人 古都飛鳥保存財団

所在地: 〒634-0138 奈良県高市郡明日香村大字越13-1
TEL: 0744-54-3338
FAX: 0744-54-3638

  • 目的
    この財団は、飛鳥地方における歴史的風土及び文化財の保存及び活用を図るとともに、古都における歴史的風土に関する国民の認識を深め、広く国民的立場で古都及び歴史的風土の保存及び活用を推進し、文化の向上発展に寄与することを目的としております。
  • 事業
    この財団は、次のような事業を行っております。
    1. 飛鳥地方における歴史的風土及び文化財の保存及び活用をはかる事業への助成、調査研究並びに知識の普及向上
    2. 飛鳥地方における高松塚壁画館の管理運営
    3. 飛鳥地域における住民活動の向上に関する事業への助成
    4. 古都における歴史的風土の保存及び活用に関する普及啓発、調査研究、情報・資料の提供等
    5. 前各号に関連して政府や関係機関への建議及び要請
    6. その他財団目的達成に必要な事業
  • 資金
    この財団は、基金から生ずる果実、寄付金、補助金、会費収入、高松塚壁画館の収入等によって運営しております。
  • 会員
    会員は、特別会員として財団の運営に意見を述べ、または行事に参加できます。
    1. 特別会員は、十万円以上の金品を寄付された団体か、一万円以上の金品を寄付された個人、あるいは財団事業に特に貢献のあった方。

役員・評議員 Board Member / Councilor

財団のあゆみ Our History

財団では長年にわたって多方面的な飛鳥保存活動を進めています。無住社寺等修復助成などの「文化財保存事業」、各種講演会・広報紙の発行などの「普及啓発事業」のほか、明日香村の文化活動に対する助成などの「地域住民に関する事業」等を中心に事業を行っております。

  1. 1970昭和45年

    1. 3月松下幸之助氏が佐藤総理に飛鳥の荒廃を訴え、その保存措置を要請。
    2. 5月佐藤総理その他関係閣僚飛鳥現地を視察。
    3. 12月答申に基づき、「飛鳥地方における歴史的風土及び文化財の保存等に関する方策について」閣議決定。
  2. 1971昭和46年

    1. 4月財団法人飛鳥保存財団設立許可される。
      松下幸之助氏、理事長に就任。
  3. 1972昭和47年

    1. 4月近鉄「飛鳥」駅前に総合案内所竣工。
      高松塚古墳発掘調査中、彩色壁画発見される。
      「飛鳥地方における歴史的風土及び文化財の保存等に必要な資金に充てるための寄付金つき郵便葉書等の発行の特例に関する法律」が施行される。
  4. 1973昭和48年

    1. 3月高松塚古墳保存寄付金つき郵便切手発行される。
  5. 1974昭和49年

    1. 3月国営飛鳥歴史公園祝戸地区に研修宿泊所が竣工。
  6. 1976昭和51年

    1. 9月明日香村大字雷所在の旧民家を大字飛鳥へ復元移築し、「民俗資料の家」として竣工。
    2. 10月国営飛鳥歴史公園高松塚地区に高松塚壁画館竣工。
  7. 1978昭和53年

    1. 5月高松塚慰霊祠竣工。
    2. 6月近鉄「飛鳥」駅前駐車場整備完了。
  8. 1979昭和54年

    1. 3月飛鳥保存特別立法について歴史的風土審議会召集される。
    2. 12月昭和天皇陛下、明日香村へ行幸。高松塚古墳、壁画館天覧。
  9. 1980昭和55年

    1. 1月歴史的風土審議会答申に基づき「明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法案」に決まる。
    2. 5月「明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法」施行。
  10. 1981昭和56年

    1. 6月秩父宮妃殿下。高松塚壁画館視察。
    2. 10月季刊誌「明日香風」創刊。
  11. 1982昭和57年

    1. 10月韓国ソウルにおいて「日韓交流シンポジュウム」実施。明日香村民の韓国扶余公式訪問
  12. 1983昭和58年

    1. 4月佐伯勇理事長就任。
  13. 1984昭和59年

    1. 10月中曽根総理大臣、高松塚壁画館視察。
  14. 1985昭和60年

    1. 3月「大美和の杜」整備事業竣工式。
  15. 1986昭和61年

    1. 10月「設立15周年特別講演会」実施。
      日韓交流写真展「大和・飛鳥写真展」(ソウル)開催。
  16. 1987昭和62年

    1. 3月飛鳥の民俗第一輯「飛鳥の民俗」発刊。
  17. 1990平成2年

    1. 3月飛鳥総合案内所新装開館。
    2. 4月上山善紀理事長就任。
    3. 9月第二次明日香村整備計画スタート。
  18. 1991平成3年

    1. 4月「20周年記念全国縦断飛鳥学講演会(札幌、仙台、東京、奈良、広島、福岡)」の実施。
      財団設立20周年記念祝賀会開催。
  19. 1992平成4年

    1. 11月高松塚壁画館「ハングル語解説書」作成。
  20. 1993平成5年

    1. 9月飛鳥駅前整備電線地下埋設工事協力。
  21. 1994平成6年

    1. 4月「住民意識調査と飛鳥地域の活性化ビジョン」策定。
      近鉄「飛鳥」駅前駐輪場整備。
  22. 1995平成7年

    1. 6月明日香法制定15周年事業に協賛。
    2. 11月啓発パンフレット「ふるさと明日香の明日を創る」作成。
  23. 1996平成8年

    1. 11月明日香村村制40周年記念事業に協賛。
  24. 1997平成9年

    1. 10月インターネットホームページ開設。
  25. 1998平成10年

    1. 10月高松塚壁画館解説用モニター設置(日本語・英語・ハングル語)
  26. 1999平成11年

    1. 6月飛鳥駅前地場産品直売所設営協力。
  27. 2000平成12年

    1. 4月第三次明日香村整備計画スタート。
    2. 6月ホームページ英語版の開設。
      総合案内所 村内在住工芸作家作品展示コーナー設置。
      「明日香風」デジタル化。
  28. 2001平成13年

    1. 8月高松塚壁画館通年開館スタート
    2. 12月設立30周年記念誌「飛鳥に学ぶ」発刊。
  29. 2002平成14年

    1. 11月「八釣マキト古墳」移築復原事業実施。
  30. 2003平成15年

    1. 8月田代和理事長就任。
    2. 9月飛鳥の民俗第二輯「明日香の風土」発刊。
  31. 2004平成16年

    1. 3月総合案内所「飛鳥びとの館」としてリニューアルオープン。
    2. 7月特殊切手「特別史跡キトラ古墳(寄付金付)」寄付金配分決定。
      キトラ古墳映像、公開機器の整備。
    3. 10月奈良銀行と提携による「キトラ古墳保存協力定期預金」募集。
  32. 2005平成17年

    1. 5月(~10月)国営飛鳥歴史公園祝戸地区再整備検討委員会開催、全3回。
    2. 9月「国宝高松塚古墳壁画恒久保存対策」についてアンケートを全村実施。
  33. 2006平成18年

    1. 8月祝戸荘改修寄附金の募集始まる。
    2. 10月季刊「明日香風100号」発刊。
    3. 11月高松塚壁画館入館者500万人達成。
  34. 2007平成19年

    1. 2月奈良大学と連携協定を締結。
    2. 10月飛鳥の宿「祝戸荘」リニューアルオープン。
  35. 2008平成20年

    1. 7月第1期飛鳥応援大使委嘱。
      帝塚山大学と連携協定を締結。
    2. 9月ホームページリニューアル。
  36. 2010平成22年

    1. 4月第四次明日香村整備計画スタート。
    2. 4月山口昌紀理事長就任
  37. 2011平成23年

    1. 4月「財団法人 古都保存財団」と平成23年4月1日に合併し、
      法人名称を「財団法人 古都飛鳥保存財団」と改称。
  38. 2013平成25年

    1. 4月内閣総理大臣より「公益財団法人」への移行認定を受け、「公益財団法人 古都飛鳥保存財団」と名称変更
  39. 2015平成27年

    1. 7月高松塚壁画館入館者が600万人達成
    2. 8月広報紙「飛鳥びと」創刊
  40. 2016平成28年

    1. 4月天皇皇后両陛下、明日香村へ行幸啓。高松塚古墳、壁画館天覧。
  41. 2017平成29年

    1. 7月和田林道宜理事長就任
  42. 2018平成30年

    1. 9月「道の駅 飛鳥」開駅
  43. 2020令和2年

    1. 4月第五次明日香村整備計画スタート。
  44. 2021令和3年

    1. 4月財団創立50周年。
  45. 2024令和6年

    1. 2月第1回「飛鳥・藤原まるごと博物館」検定実施。

定款 Article of Association

決算書・報告書 Financial Statement / Reports

令和6年度
過去分
  1. 令和5年度

  2. 令和4年度

  3. 令和3年度

  4. 令和2年度

  5. 平成31年度(令和元年度)

  6. 平成30年度

  7. 平成29年度

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