高松塚壁画館は特別史跡「高松塚古墳」に隣接し、館内には、壁画発見当時の精密な壁画模写「現状模写」をはじめ、剥落や汚れを加減した模写「一部復元模写」、さらに凝灰岩に漆喰を塗り再現した「再現模造模写」、棺を納めていた石槨を復元した「石槨模型」のほか、副葬されていた太刀装飾金具、木棺金具、海獣葡萄鏡などの「副葬品レプリカ」を展示し、高松塚古墳の全貌をわかりやすく紹介しています。飛鳥探訪に欠かせないスポットとして、多勢の観光客が訪れています。
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:12月29日~翌1月3日及び4、7、11、2月の第2月曜日(祝日の場合は翌平日)
大人 | 学生(高校・大学) | 小人(小・中学) | |
入館料金 | 300円 | 130円 | 70円 |
団体料金(10名以上) | 250円 | 100円 | 50円 |
※障がい者は無料、付き添い1名は無料(受付で障がい者手帳及びスマートフォンアプリ(ミライロID)をご提示ください)
昭和47年に発見された壁画は国宝に指定されており、保全に万全を図るために常時公開されておりません。このため古墳の隣に壁画模写を中心とした高松塚壁画館を建設し、昭和52年3月に開館、一般公開するようにしました。
壁画模写は、前田青邨氏のご指導により、昭和49年に平山郁夫 東京芸術大学教授(当時)を監修に、守屋多々志 愛知芸術大学教授(当時)を中心に、20名の方々に制作をお引き受けいただき、約2年の歳月を経て完成しました。
(現状模写制作者)
総監督:守屋多々志 副監督:今井珠泉(敬称略)
制作:磯野怜子・遠藤俊久・小野浩一・木村孝男・倉島重友・小松崎千砂子・齋藤彰男・篠崎美保子・戸塚和郎・松野秀世・山本真也(敬称略、五十音順)
(一部復元模写制作者)
総監督:守屋多々志 副監督:月岡栄貴(敬称略)
制作:今井珠泉・入江正巳・後藤志朗・後藤芳世・近藤千尋・白岩圭介・月岡栄貴・蓮尾辰雄・守屋多々志(敬称略、五十音順)
再現模造模写につきましては、昭和49年に寺田春弌 東京芸術大学教授(当時)以下12名の科学者および画家の方々に制作をお引き受けいただき、約2年を経て完成しました。
天文図、古代中国の四獣(玄武、白虎、青龍)、飛鳥時代の人物群像(男子・女子)です。
「現状模写」、「一部復元模写」
天井部の星宿図、北壁の玄武、西壁の男子群像・白虎・月像、女子群像、東壁の男子群像・青龍・日像、女子群像
「再現模造模写」
飛鳥美人と呼ばれる西壁の女子群像
是非とも現地でご覧いただきたく。
江戸時代末に描かれた絵図には、古墳の上に大きな松が描かれています。このため「高松塚」と呼ばれるようになったようです。
古墳周辺は、飛鳥の地に宮殿を営んだ天武天皇にゆかりの深い墓域が広がります。
このため、高松塚古墳に葬られたのは、天武天皇につながる皇子のひとりが有力視されます。
副葬品の海獣葡萄鏡は、古墳のつくられた時代の有力な手がかりになります。同じ文様の鏡は、中国西安市の698年につくられた墓から出土しました。これにより、古墳から出土した鏡は、遣唐使が中国から持ち帰ったようです。古墳がつくられたのは8世紀初頭と考えられます。
発掘当時は雑木や竹林が古墳を覆っていました。平成19年には壁画の修理のため石室を取り出し、現在は築造当初の姿であった二段築成で排水設備をもつ形に復元されています。古墳は山の頂から少し南に傾斜したところにつくられました。
壁画は国営飛鳥歴史公園館に隣接する施設で修理を行い、2020年に終了しました。修理壁画が保存されている修理作業室は常時公開されておりませんが、現在では年数回一般公開されています。
壁画について詳しく書かれた解説書『高松塚古墳壁画の世界 ―高松塚壁画館案内―』や絵葉書などを販売しています。
ゆっくりと見学して20分程度です。隣接する高松塚古墳にもお立ち寄りください。
国営飛鳥歴史公園館の駐車場から徒歩10分程度です。
壁画館から高松塚古墳までは徒歩1分程度です。
また、壁画館から中尾山古墳へは徒歩10分程度となります。
団体予約については以下のお問い合わせのフォームに入力の上、申請をお願い致します。
入力に際しては、
種別: 「高松塚壁画館」を選択、
お名前、住所、電話、Eメール: 担当者の方を記入頂き、
内容: 団体名、観覧者数(大人、学生、小人)、観覧日時を記入ください。
お支払い方法(一括精算又は個別支払い)、
入館単位(一斉入館又はグループ単位)についても記入をお願いします。
所在地: 奈良県高市郡明日香村平田439
TEL: 0744-54-3340