酒船石(サカフネイシ) 日本遺産構成文化財世界遺産構成資産候補石造物
石造物のうちの一つで、平坦な表面に液の溜まりと溝様の彫り込みがある。酒を搾ったものであろうとの想像からこの名前がついたが、油を造ったものであろうとか、庭園の施設の一部であろうとか諸説ある。この石はもともと大きかったものが、近世にはいって高取城を築城する際に大きく割って搬出されたのではないかとの言い伝えがある。
近年の発掘調査によって、酒船石のある丘陵は、裾部に花崗岩を据え、頂部に天理市の石上付近で産出する砂岩の切石を積み上げた「石垣」で取り囲まれていたことが明らかとなってきた。丘陵全体及び亀形石造物のある谷部を含む一帯は酒船石遺跡と命名された。これらの事柄は『日本書紀』にある「宮の東の山に石を累ねて垣とする」「石の山丘を作る」、石を「石上山」から運んだとする、などの記述をあらわしていると思われる。
基本データ
所在地 | 奈良県高市郡明日香村岡 |
アクセス | 近鉄「橿原神宮前」駅東口または「飛鳥」駅より奈良交通明日香周遊バス乗車。「万葉文化館西口」下車10分。 |
お問い合わせ | 飛鳥観光協会 0744-54-3240 |