川原寺(弘福寺)(カワラデラ(グフクジ)) 史跡日本遺産構成文化財世界遺産構成資産候補寺・神社遺跡・跡地
川原寺は飛鳥寺、薬師寺、大官大寺と並び飛鳥の四大寺に数えられたが、焼失、再建後、また焼失し衰退する。その広大な境内跡の一部に真言宗豊山派の弘福寺が建ち川原寺の法灯を引き継ぎ歴史を伝えている。1957~59年に行われた発掘調査によって南大門、中門、塔、西金堂、中金堂、講堂、回廊などが検出された。
伽藍配置の特色として、中金堂の前庭に塔と西金堂を対置することが挙げられ、このような配置形式をとる寺院として他に近江南滋賀廃寺や筑紫観世音寺などの例が考えられている。川原寺創建の事情は明らかでないが、創建以前の遺構によって埋め立てられた池に埋没していた遺物から7世紀前半を遡り得ないことが指摘されている。また、創建以前の遺構が発見されたことから、これらを川原宮と推定する考えがある。藤原宮期を通じて官の三大寺、四大寺に数えられる格式を保っていたが、鎌倉時代に焼失する。しかし、川原寺裏山遺跡の発掘によって、金箔が施されたものも含めて、千数百点の三尊塼仏、数百点の塑像などが出土し、創建当初の堂塔内の華麗さを伺い知ることができるようになった。現在伽藍の一部が復元整備されており、当時の面影を偲ぶことができる。
基本データ
所在地 | 奈良県高市郡明日香村大字川原1109 |
休業日 | 年中無休 但し特別な事情がある場合は除く |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
拝観料 | 個人(子供~大人) 300円 団体(50名以上) 200円 |
アクセス | 近鉄「橿原神宮前」駅東口または近鉄吉野線「飛鳥駅」より奈良交通明日香周遊バス乗車。 「岡橋本」下車徒歩3分、「川原」下車徒歩2分 |
駐車場 | なし |
お問い合わせ | 川原寺 TEL:0744-54-2043 |