キトラ古墳(キトラコフン) 特別史跡世界遺産構成資産候補古墳
明日香村の南西部にある阿部山の南斜面に築かれた直径約14m弱の円墳で、高さ約3.3mの二段築成となる。発掘調査により、排水施設の存在や版築とよばれる古代の土木工法によって墳丘が築かれていたことが明らかにされた。埋葬施設は凝灰岩の切石を使用した石槨で、天井石の内側は、マルコ山古墳と同様に屋根形に掘り込まれている。
石槨の壁面には朱雀を含む四神図や、十二支を表したと考えられる獣頭人身像、日像・月像などを配した本格的な天文図が描かれていたことが明らかにされた。この天文図は中国の淳祐天文図より古く、現存するものでは東アジア最古の天文図である。これらの画題は、中国や朝鮮半島の壁画古墳にもみられることから、大陸における文化の影響を多分に受けていることを感じさせる。墳丘や、石槨の構造、壁画などから高松塚古墳、マルコ山古墳同様、7世紀末~8世紀初頭に築かれたと想定されている。
基本データ
所在地 | 奈良県高市郡明日香村阿部山 |
形状 | 円墳 |
規模 | 直径14m弱、高さ約3.3m、二段築成 |
築造年代 | 7世紀末~8世紀初め |
アクセス | 近鉄吉野線「飛鳥駅」から徒歩で20分 近鉄吉野線「壺阪山駅」から徒歩で15分 |
駐車場 | あり(無料) |
お問合せ | キトラ古墳壁画体験館 四神の館 0744-54-5105 |