マルコ山古墳(マルコヤマコフン) 史跡古墳
真弓丘陵の尾根南斜面に位置し、対角長約24mの高さ約5mの二段築成の多角形墳と思われる。墳丘の北側には石敷が巡ることや排水施設の存在が発掘調査で確認された。埋葬施設は、凝灰岩の切石を組み合わせて築いた横口式石槨で、床や天井部分、奥壁、側壁など計17石で築かれ、天井石の内側は屋根形に掘り込まれている。
石室内は全面に漆喰が施されていたが、壁画は描かれていない。棺は、杉板を銅釘で組み合わせた木棺が想定されており、棺の表面は、黒漆や朱漆によって仕上げられた麻布が張り合わせてある。出土した遺物には、鉄釘や銅釘、金銅六花形飾金具、金銅製大刀金具、尾錠などがある。これら、墳丘、石槨、木棺、出土遺物などから、当古墳は高松塚古墳、キトラ古墳同様、7世紀末〜8世紀初頭に築かれたと考えられている。
基本データ
所在地 | 奈良県高市郡明日香村大字真弓 |
形状 | 多角形 |
規模 | 対角長約24m、高さ約5.3m、二段築成の多角形墳 |
築造年代 | 7世紀末~8世紀初め |
アクセス | 近鉄吉野線「飛鳥駅」から徒歩約20分 |
駐車場 | なし |