飛鳥水落遺跡(アスカミズオチイセキ) 史跡日本遺産構成文化財世界遺産構成資産候補遺跡・跡地
甘樫丘の東側、飛鳥寺の西側に位置する。発掘調査の結果、特異な正方形の基壇を持つ大形の建物遺構が見つかった。発見された遺構は他に、基壇内を走る木樋暗渠、銅管、漆塗木箱などがある。基壇内部に引き込んだ水を基壇上へ汲み上げる装置を持ち、中国に現存する元・明・清代の漏刻の受水槽と同様の漆塗木箱の痕跡が検出されている。
これらの遺構は斉明天皇6年の時、皇太子であった中大兄皇子が作ったと伝えられる「漏刻」台の跡であることが想定されている。「漏刻」台が築かれた背景として、当時の中国的な政治理念にもとづいた「時の支配」の観念が存在したことが考えられている。出土した土器の検討から650年~660年代の間に造営され廃絶したと推定されている。
基本データ
所在地 | 奈良県高市郡明日香村飛鳥 |
アクセス | 近鉄「橿原神宮前」駅東口または「飛鳥」駅より奈良交通明日香周遊バス乗車。「飛鳥」下車3分。 |
駐車場 | あすか夢の楽市駐車場からすぐ |